個別指導塾と少人数制

塾講師として仕事をする場所として、塾の種類は集団塾と個別指導塾に大きく分かれます。

集団塾は、20人〜30人の生徒を１クラスとして授業を受け持つスタイルで、多くの場合、生徒の学習レベルに応じたクラス分けが行われており、レベルに応じた授業内容を、事前に組まれたカリキュラムに沿って実施していきます。

個別指導塾は、1クラス多くても４人程度までの生徒を相手に授業を行う少人数制のスタイルで、各個人のレベルに応じたきめ細やかな指導が可能であり、カリキュラムに関しても柔軟に変更することが可能です。

塾の種類によって、塾講師に求められるスキルも異なっており、集団塾の塾講師は、多くの生徒を同時に対応し授業進行もカリキュラムを守る必要があるため、生徒に話を振ることや授業のタイムマネジメントを行うスキルが要求されます。

個別指導塾の塾講師は、少ない生徒と密接に授業を行っていくため、一人一人の生徒個人の学力や性格を把握し、カリキュラムを自分で構築していくスキルが要求されます。

個別指導塾の塾講師として働くメリットは、集団塾のようにタイムマネジメントを重視した授業ではなくカリキュラムを厳守する必要がないため、生徒一人一人に合わせた柔軟性の高い指導を行うことができることから時間に追われず、授業の事前準備に多くの時間を割くようなことはありません。

また、勤務時間についても自由度が高く、週１回からの勤務でも採用する塾が多く存在します。

教える形態も、学校で習った内容を復習する手伝いや、今後の予習として概要を教えるといった、生徒の問題点を解決するスタイルが多く、少人数制であるため形式張った授業ではないことから働きやすい環境にあると言えます。

集団塾は、生徒をクラスの内外で競争させることで学力向上を目指す所が多くあり、その結果多くの生徒が志望校合格の実績を残すと、給与や待遇が大きく向上するチャンスがありますが、個別指導塾は、教える生徒数が少ないため、指導実績を大きく誇ることが難しいデメリットがあります。

また、生徒との関係が親密になるため、生徒の学力が向上せず関係が悪化した場合に保護者から大きな非難を受けるリスクも生じます。